普段なにげなく口にしている食品に、実は安全性に疑問が残るものが数多く存在しています。
多くは加工食品や外国産フルーツなどの加工や輸入の過程で添加物が使用されるのですが、中には発ガン性や催奇形性の危険性のある食品添加物が使用されているものもあります。
今回は食べると危険な添加物を含んだ食品の一部をご紹介します。
■食品添加物の基礎知識
合成か天然か
厚生労働省が定めた食品添加物は、2008年6月時点で794品目あります(天然香料を除く)。
これら794品目の添加物は合成添加物と天然添加物の二つに大別されます。
合成添加物(指定添加物)
石油製品などを原料として化学合成されたもの。防カビ剤のOPPなど「自然界には存在しない合成化学物質」と、ビタミンCなど「自然界に存在する成分をまねて人工的に合成した化学物質」に分かれます。
厚生労働大臣が安全と判断したものを公表して、使用を認めた添加物を「指定添加物」といいます。
現在、実質的には指定添加物=合成添加物です。
天然添加物(既存添加物)
天然に存在する植物、海藻、昆虫、細菌、鉱物などから指定の成分を抽出したもの。長年使用されてきた天然添加物を「既存添加物」といいます。
■どんな危険があるのか
合成添加物のうち、とくに「自然界に存在しない合成化学物質」は、自然界に存在しないものであるがゆえに、人間の体にとりこまれた場合分解されにくく、体内に蓄積されるものもあります。
細胞や遺伝子に影響し、発ガン性や催奇形性(お腹の赤ちゃんに先天性障害をもたらす毒性)、慢性毒性などの毒物をもつものや環境ホルモン(内分泌攪乱化学物質)の疑いのあるものもあります。
天然添加物の場合、一見安全であるかのように思われますが、食経験のない植物や海藻、細菌などから抽出した物質が多いので、安全とはいえません。
実際、アカネ色素(セイヨウアカネの根から抽出された色素)は、動物実験で発ガン性があることがわかり、使用禁止になりました
■食べてはいけない添加物
具体的にどういった食品に危険な添加物が使用されているのか、その一部をあげながら見ていきましょう。
1.アミノ酸飲料
アミノ酸が気軽に摂れると人気のあるアミノ酸飲料ですが、これらを飲んでも実はほとんどアミノ酸を補給することはできません。
さらに、甘味料のスクラロースや酸味料、香料などが添加されています。スクラロースは有機塩素化合物の一種で、自然界にはまったく存在しないものです。
体内でも分解されにくく、ホルモンや免疫を攪乱する可能性がないとはいえません。
動物実験でも害をもたらすという報告があります。
また、甘味料のアスパルテームを含む製品もあります。アスパルテームは脳腫瘍や白血病などをおこす可能性があります。
*詳しくは、飲んではいけない飲みもの 飲んでもいい飲みものをご覧ください。
2.ウインナーソーセージ
真っ赤なウインナーには、タール色素のの赤色3号が使われています。
タール色素とは、コールタールを原料に作られた合成の色素で、今は石油製品から化学合成されています。
そのタール色素も発ガン性を疑われており、特に赤3は甲状腺に腫瘍の発生が心配されています。
またウインナーには、イクラ、筋子と同様に発色剤の亜硝酸Naが使われているため、肉に含まれるアミンと反応して、発ガン物質のニトロソアミンができる危険性があります。
3.外国産のオレンジ・レモン
スーパーで売られているオレンジやレモンは、アメリカや南アフリカなどから船で数週間かけて運ばれてきます。
その途中でカビが生えたり、腐るのを防ぐために防カビ剤のOPP-、OPP-Na、TBZ、イマザリル、ジフェニルが使われています。
しかし、OPPやOPP-Naには動物実験で発ガン性のあることが、またTBZには同じく催奇形性(お腹の子どもに先天性障害を引き起こす毒性)があることがわかっています。
妊婦さんは特に摂取を控えたほうがいいでしょう。
イマザリルも動物実験で神経行動毒性があることや、肝臓に悪影響があることがわかっています。
これら防カビ剤は、皮だけでなく果肉からも見つかっています。
国産のレモンやオレンジには使われていません。
4.ハム・ベーコン
危険性の高い添加物が使われています。
原材料には豚肉の他に卵タンパクや大豆タンパクが使用されていますが、大きな注射器のような機械でそれらを豚肉に注入し、かさ上げをはかっています。
一緒に調味料(アミノ酸等)や増粘多糖類、着色料などの添加物も注入されています。
ハムやベーコンをきれいな色に保つ発色剤の亜硝酸Naは、見方によっては猛毒の青酸カリと同じくらいの毒性をもち、さらに胃の中で発ガン物質に変わる危険性も。
ハム自体に発ガン物質ができている可能性もあります。
5.「調整」豆乳
調整豆乳には乳化剤や香料、糊料のカラギーナンなどが使用されています。
カラギーナンは海藻の一種から抽出されたものですが、動物に多量に与えた実験ではガンを促進させることがわかっています。
また、鶏卵に注射した実験ではヒナに異常が見られました。カラギーナンは多くの食品に使われていますが避けたほうが無難。
豆乳を飲む場合は添加物たっぷりの調整豆乳ではなく、無調整豆乳を選ぶようにしましょう。
あとがき~食品添加物とのつきあい方~
この記事を読んで「添加物って怖い!」「添加物なんて最悪のものだ!」と思われた方も多いかもしれません。
しかし、忙しいサラリーマンがコンビニで気軽におにぎりやお弁当を買えるようになったり、毎日のお弁当作りの時間短縮ができたりと、添加物が存在していることで得られるメリットもあります。
もちろん健康を思うならば添加物を一切摂らないことが一番ではありますが、
成分表示に対するある程度の知識をもって、必要な時にはなるだけ安全なものを選択するということもできます。
この記事でご紹介した食品はごく一部です。
もっと詳しく知りたい方は以下の書籍に食品と添加物について紹介されていますので、ぜひ読んでみてくださいね。