バズ・ラーマン監督作品の映画、The Great Gatsbyを観るまで、小説のタイトルもスコット・フィッツ・ジェラルドの名前も知らなかったのだけれど
すっかり映画にハマってDVDを買って毎日のように観て、さらには小説まで買ってしまった私。
1920年代のアメリカの栄光と影を鋭い感性で描いたスコット・フィッツ・ジェラルドの原作、The Great Gatsbyは、20世紀文学史に残る傑作としても名高く、アメリカでは高校時代に学校の課題として、このグレート・ギャツビーを読むのだそうです。
初めは、
環境保護活動家でベジタリアンのレオナルド・ディカプリオ様と、その親友でヴィーガンのトビー・マグワイア様の夢の共演!!
ヒャッハー!!!
(°∀°)(°∀°) (°∀°)!!!
という、ベジタリアン女子的ミーハー心(笑)で映画館に行ったわけなんですが、
映画館ですっかりその美しく、切ない世界観に魅了されてしまいました・・
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この映画は、バズ・ラーマン監督とレオナルド・ディカプリオが「グレート・ギャツビー」の映画化の話をしていて、レオナルド・ディカプリオがぜひトビー・マグワイアに参加してほしいと話を持ちかけたことで、親友のふたりの共演が実現したそう。
でもプライベートでも仲のよい二人なので、撮影中はつい笑ってしまったり、親友ならではの苦労もあったようです^^
小説も、原文の英語のほうと和訳が美しいと評判の村上春樹さん翻訳のほうとを両方買いました。
どうしても原文のほうも読んでみたくって。
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原文のほうはTOEIC470点から読めるとのことで、後ろに補足で部分的に和訳もついているから読みやすいです。
英語の勉強にもなって、おすすめ^^
・・・といっても、私はまだ村上春樹さんの翻訳片手にしょっちゅうにらめっこですが(笑)
初めにこの映画を観たときには、ギャツビーは傍から見れば狂気も感じるほどに、ただ一途にデイジーを愛し抜いたのだと思ったけれど、
何度か観るうちに、本当は彼はデイジーを愛していたというよりも、孤独でなにかにすがらずにはいられなくて、
その希望というか生きる意味をなにかに見出したいがために、デイジーとの過去の残像を重ねて、彼女を愛することで孤独な自分自身を保っていたのではないかと感じました。
フィッツジェラルド自身、シナリオライターとしての仕事のために生涯で3度ハリウッドに出向いていますが、いずれもハリウッド映画の発展に貢献はできませんでした。
このハリウッド時代のフィッツジェラルドは不遇の時代とも呼ばれ、
経済的に困窮しアルコール中毒と闘いながらも、なんとか再生しようと、書き続けることで自分自身を救済しようとしていました。
決して夢を諦めないその姿は、どんな苦境にあっても希望を見出してきたギャツビーの姿とも重なります。
デイジーに関して言えば、もちろん彼女の打算的で利己的な生き方っていうのは最低だとも思うけれど、同時に女性として共感できる部分もあって。
デイジーはデイジーで、ギャツビーのことはずっと忘れられないかつての恋人として愛していた。
トムの浮気に悩むデイジーの元に、そんなかつての恋人が現れて、夢のような豪邸でたくさん愛を囁いてくれる。いけないことだとわかっていても、昔の恋が再燃してしまって気持ちが止められなくなって。
デイジーもギャツビー同様、豪華な暮らしながら、愛のない生活に孤独を抱えていたのだと思う。だからこそ、ギャツビーのデイジーに対するまっすぐな愛に惹かれてしまったんだろう。
だけどトムに対しても情があった。それは家族愛かもしれないし男としての愛情かもしれない。トムのこともやっぱり愛してた。
ギャツビーのメッキが剥がれるごとに、夢から覚めて現実に戻ったときに、今の安定した豪勢な暮らしを失うかもしれないことに不安になって、ギャツビーに自分の人生を委ねる不安、優雅で安定した生活を捨てる不安のほうが、彼への愛よりも勝ってしまったのだと。
恋愛と結婚は違うというけれど、まさにそれかな。
好きなだけでは自分の人生を委ねられないし、ましてや子どももいたらね・・。やっぱりどこか女性って打算的な生き物なのかも。
読むほどに、奥深い小説です。
この映画は映像や物語だけでなく、サントラも必見です。
特に、 Lana Del Reyの歌う、Young And Beautiful。
物語の切なさとあいまって、何度観てもこのシーンで胸がえぐられるように苦しくなって泣けてしまいます・・。
サントラのCDもご紹介しておきます♪
豪華絢爛を描いた映画にふさわしく、参加アーティストも豪華。
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収録曲
1.100$ Bill -Jay Z
2.Back To Black -Beyonce + Andre 3000
3.Bang Bang -Will.I.Am
4.A Little Party Never Killed Nobody (All We Got) -Fergie
5.Young And Beautiful -Lana Del Rey
6.Love Is The Drug -Bryan Ferry
7.Over The Love -Florence + The Machine
8.Where The Wind Blows -Coco O.
9.Crazy In Love -Emeli Sand’
10.Together -The xx
11.Hearts A Mess -Gotye
12.Love Is Blindness -Jack White
13.Into The Past -Nero
14.Kill And Run -Sia
バズ・ラーマン監督がジェイZなどヒップ・ホップを使った狙いは、フィッツジェラルドがジャズを小説に取り入れ、当時をジャズ・エイジ、と名付けたことに関連して今をヒップ・ホップ・エイジとして、
さらに物語の主人公がジェイ・ギャツビーなだけに、もうひとりのジェイ(・Z)を起用したそうですよ♪
ゴージャスに古典文学をよみがえらせた映像美と合わせて、ジャズとヒップホップ、新旧を融合させた音楽のほうも楽しんでみてください♪