みなさん、カレーはお好きですか?
ですがそのカレーが、熱帯雨林を消失させ、オランウータンを絶滅に追いやり、途上国の方をも苦しめていると知ったら、どうでしょうか。
一緒にパームオイルの抱える問題点を見ていきましょう。
パームオイルの問題点
1.熱帯雨林の消失
・一般的にアブラヤシは収穫してすぐに搾油する必要があるため、その多くは、油を絞る工場を備えた大規模なプランテーションで栽培されています。
化粧品や洗剤だけでなく、スナック菓子やカップラーメンなど、パーム油を使用した製品は私たちの身の回りに数多く存在しています。
・世界のパーム油の85パーセントはインドネシアとマレーシアのパームプランテーションで生産されています(Oil World 2008)。
パームプランテーションを安定して経営するためには最低でも3000ヘクタールの土地が必要であるといわれていて、
これらの地域ではプランテーションの土地を確保するために、生物多様性の豊かな熱帯雨林が伐採され、大規模農園が作られています。今後もさらなる拡大計画があるため、熱帯雨林の消失は悪化する一方です。
2.先住民族と開発業者間の争い
・プランテーションの開発がなされる土地の多くは、先住民族が暮らしたり、利用してきた土地や森林です。
先住民族の人たちはたとえ正式な土地権利の書類を持っていなかったとしても、長年利用してきたということで、その土地を利用する権利が認められています。
しかし実際には、事前の説明や協議が行われないまま開発が進められることも多く、土地をめぐる先住民族と開発企業の間で激しい対立がおこり、死傷者がでる事件も起こっています。
(日本インドネシアNGOネットワーク「アブラヤシ・プランテーション 開発の影」)
3.労働者、周辺住民の健康被害
・アブラヤシの栽培では、先進国の一部では使用を禁止されている除草剤などが使用され、労働者や周辺住民に健康被害をもたらしています(2009年2月1日ロイター)。
特に、軽作業の農薬散布を担当する多くは女性労働者で、鼻血、目・皮膚・つめの障害、不妊や生まれた子どもの障がいなどが起こる危険も指摘されています。
・プランテーションで働く労働者の環境は劣悪で、1日働いても1000円程度の低賃金労働です。
アブラヤシは収穫した実の重量によって収入が変わってくるので、収穫を多くするために家族総出で収穫にあたり、児童労働の問題も指摘されてきています。
特に、移住労働者の家族はプランテーションの中で生活をしていて、その子どもたちは学校に行くことなく、収穫の作業などを行っている可能性があると指摘されています。
4.オランウータン、スマトラサイの絶滅
プランテーション開発によって森林が失われると、その地域に生息する80%以上の動物が失われるといわれています。
熱帯雨林には稀少な動物が多数生息していますが、オランウータンやスマトラサイなどは絶滅が危惧されています。
オランウータンは一生のほとんどを熱帯雨林の木の上で過ごし、木の実、皮などを食べて暮らしているので、森がなくては生きていくことができないのです。
森林をプランテーションへ転換したことによる影響や違法な密猟や密輸で過去100年の間に90%も減少してしまいました(WWFジャパン「オランウータンに迫る危機」)。
・森林伐採によって住処を奪われたオランウータンたちは生きていくことができず、その数は年々減少、
絶滅の危機に瀕しており、10年以内の絶滅が予測されています。
5.パームオイルの消費大国、日本
実は日本にも多くのパームオイルが使用された商品があり、ほとんどが「植物性油脂」「天然油脂」「ベジタブルオイル」「グリセリン」などと表記され、一見してわからないものがほとんどなのです。
みなさんがよく使う「カレールー」や、「ポテトチップス」、「石鹸」「食器用洗剤」などもパームオイルが使用されています。
※市販のカレールーは、ほぼ間違いなく100%、パームオイルが使用されています。
パームオイル不使用のカレー粉
カレーの壺
カレーの壺は、以前はパームオイルを含有していましたが
パームオイルプランテーションと環境破壊の問題や消費者からの声を受け、2011年より、従来のパーム油からスリランカ産のココナツクリーム油にリニューアルし、持続可能な農業を応援する商品として生まれ変わりました。
さらにフェアトレード!
すばらしいですね☆
お値段は少しお高めですが、
完全無添加で環境や動物にも配慮してパームオイル使用をやめた素晴らしい企業方針、
香辛料調達のために途上国の方を犠牲にしない点などを踏まえると、買う価値のほうが高いといえるのではないでしょうか♪
カレーは3種類、チキン用、シーフード用、やさい用とがあり、それぞれに合うようブレンドがされていますが、
商品は一切動物性原料を含まないビーガン仕様です。
さらにはうまみ調味料や保存料、香料、アミノ酸や酸味料など各種添加物不使用の完全無添加商品で、
健康や美容意識の高い方にも安心です♪
(原材料の表記には以前のパームオイルを使用していたときのまま『パーム油』と記載されていますが、現在は3種類ともすべてパームオイルフリー&フェアトレード&ビーガンⓋ)
パームオイルをやめて森とオランウータンを守ろう!
オーストラリアで10歳の少年も立ち上がり、パームフリーの活動をしています☆
(10歳の環境保護活動家Jonahくんの記事はこちら★)
森林を失うということは、イコールそこに生息する動物たちの住処を奪い。間接的に死に追いやるということです。
動物たちは森がなければ生きていくことはできません。
自分の消費が自然環境や動物たちにどのような影響を与えるのか、しっかり考えて選んでいきたいものですね!