日本でも大人気のスムージー。
モデルさんやタレントさんがこぞって実践していることでもよく知られていますよね。
ローフードでは非加熱のものを摂ることが望ましいと考えられていますが、マクロビオティックの陰陽五行思想の観点から見ると、フルーツをたっぷり使ったスムージーは身体を冷やす可能性があります。
今回は、マクロビオティックの陰陽説と合わせたスムージーの飲み方についてご紹介します。
陰陽説ってなに?
陰陽説とは、中国の思想を発端とした、自然界のすべてのものを陰と陽に分けて考える思想です。
陰陽説では、陰と陽は宇宙に存在するもっとも基本的なエネルギーで、正反対のエネルギーによって互いを補い、完全なものになると考えられています。
たとえば、「昼と夜」、「男と女」、「奇数と偶数」、「太陽と月」といった具合になります。
この陰陽は食べ物にも当てはまります。
陽性の食べ物は身体を温め、陰性の食べ物は身体を冷やします。
きゅうりやナス、トマトといった夏の食べ物は身体を冷やし、かぼちゃや大根、白菜といった冬野菜は身体を温めます。
また、南国で採れるフルーツや珈琲は身体を冷やします。
つまり、「近くで採れたもの」や「季節のもの」を頂くという、自然に即した食べ物こそが健康に導くと考えられています。
スムージーを飲む前に
大麦若葉やケールなどの野草、葉野菜を原料とした青汁は、身体に溜まった毒素を分解し、酸性に傾いた血液をアルカリ性で中和する力に優れています。
スムージーは身体を温める、冷やす、という陰陽の考え方から見ると、強い陰性のものになります。
肉料理が好きな人は体温が高いので、酸性に傾いた血液をアルカリ性で中和してくれるスムージーは食事の補助としてはいいのですが、
ベジタリアンや低体温の方がスムージーを摂ると、
・身体が冷える
・生理痛がひどくなる
・体力がなくなる
・貧血に近い状態になる
という方も中にはいます。(当然、これも個人の体質があるのですべての人がそうであるという意味ではありません。)
ですので、スムージーを飲むのであれば、ベースとしてある程度の体力と体温が必要です。
スムージーの摂り方
とはいえ、スムージーには、ジャンクフードや欧米食で現代人に不足しがちな酵素が含まれているので、意識的に摂りたいもの。
ベジタリアンや低体温の方、冷え性の方は、基本的にはスムージーは単品で摂らず、血液を汚さない陽性の食品と一緒に摂るのがオススメです。
陽性の食べ物には、梅干しや味噌、自然塩、ごぼうやにんじんなどの根菜類があります。
(肉類は極陽なのでなるだけなら控えましょう。)
素材に関しても、なるだけ地産地消を心がけ、南国フルーツなど糖度の高いものは控えめに。
トマトやきゅうり、ナス科は特に身体を冷やしやすいのでこちらも控えましょう。
乳製品は身体を酸性に傾けてしまいますし、豆乳も陰性食品ですので、こちらもほどほどに。
甘味料を使う場合は、ハチミツよりも陽性度の高いメープルシロップがオススメです。
ローフードに薬膳、マクロビオティックなど、世の中には様々な健康法がありますが、どれがいいとか悪いとかではなく、それぞれに一長一短があります。友達に合う健康法がそのまま自分にも合うとは限らないのですね。
すべての人に合う健康法を模索したり議論をするよりも、ひとりひとりがからだと向き合い、体質に合わせた個人レベルで見るケアが大切だと私は考えています。